≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
品の良い店内に案内され、座り心地の良い紺色のソファーに座った。


店内には、ヴィーナスの像やら豪勢な花々が飾ってあった。


今のオレはというと、その光景が止まって見えるのではなく、
グルグルとジッとしていても回りの景色が回っているようだった。


「新人さんは、何を飲まれるんですか?」



ハルがうちの社長に尋ねた。



「あぁ、水割りでいいだろ」



社長はいつものごとく、テキトーに答えていた。


「あの、ウーロン茶・・くらさい・・・」


自分でも分かっているが、酔ってないつもりでも舌が回らない。


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