≡イコール 〜守護する者『霊視2』より〜
「別にいいんじゃない、水割りで!」
テキトーに答えた。
「えぇ~・・・、飲まないんですかぁ~?残念!」
何が残念?
売上に貢献出来ない事?
自分がシャンパンあやかれない事?
・・・っとに、この世界って本気で客の事考えてないよなぁ・・・
自分がどれだけ客とるかとか、店でどれだけ使わせるかとか、酔っぱらい相手によくやるよ!
オレは今まで特に思った事のない、このホステスという仕事に対して、
勝手に不満を抱いた。
ただ、面と向かって懐かしい話しの出来ないハルへのフラストレーションが、
オレをそういう思考にスライドさせていた。
とりあえずオレは注がれただけのウィスキーをガンガン飲んだ。
竹田さんも、隣に座った女の子と気があったらしく、楽しそうに話しているが、
オレの耳はもう正常に機能していなかった。
視界もグラグラ・・・かなり視野が狭い・・・気がする・・・
「おい!奥村!帰るぞ!」
「うぁ?」
オレは竹田さんの声に目を開けた。