初めての花火
「でも綺麗だ。充分にな」
不意にそんな事言われたらリアクションが取りにくいと言うものだ。
そんな私を無視して神社の階段を上りだすヒイラギを、慌てて追い掛ける。
階段を数段上った所でヒイラギは立ち止まり、追い掛けて来た私に手を差し出す。
「もうすぐ混雑するから。はぐれるな」
ヒイラギらしくない、まさかのエスコート。普段のヒイラギはいつも遠回しな言動なのに。
それにしても手を繋ぐなんて恥ずかしい。ためらっているとヒイラギはまた強引に私の手を握った。
彼は相変わらず低体温だけど、微かに温もりが伝わってくる。
私、熱くなっていないよね? 変な手汗かいていないよね?
「行くぞ」
嬉しいけれど恥ずかしい。どうか同級生に見られませんように。
不意にそんな事言われたらリアクションが取りにくいと言うものだ。
そんな私を無視して神社の階段を上りだすヒイラギを、慌てて追い掛ける。
階段を数段上った所でヒイラギは立ち止まり、追い掛けて来た私に手を差し出す。
「もうすぐ混雑するから。はぐれるな」
ヒイラギらしくない、まさかのエスコート。普段のヒイラギはいつも遠回しな言動なのに。
それにしても手を繋ぐなんて恥ずかしい。ためらっているとヒイラギはまた強引に私の手を握った。
彼は相変わらず低体温だけど、微かに温もりが伝わってくる。
私、熱くなっていないよね? 変な手汗かいていないよね?
「行くぞ」
嬉しいけれど恥ずかしい。どうか同級生に見られませんように。