あたしだけの年下様
「じゃ、俺家帰るから」
「あ、うん。…ありがとう」
雅人くんに手を振って、あたしは地図を頼りに、再び歩き出した。
…にしても、雅人くん地図上手いなぁ…。
………じゃなくて!
なんで兄弟で同じ高校なんて嘘言ったんだろ?
………うーん
考えれば考えるど、訳が分からなくなってくる…。
まあ、とにかく行けば分かるよね!
「…………あ、ここかなー」
地図があったから、なんとかスムーズに学校に来れた。
高校と高校ってこんな近くにあるもんだっけ…?なんて思いながら門で立ち止まる。