あたしの仮旦那は兄貴の親友
「疑似恋愛っていうのかな?
よくはわからないけど…
僕は果恋がずっと気になってた
可愛いって思ってた
けど果恋とは年が離れすぎてる
恋愛するには、果恋は若すぎるだろ?」

あたしと恋愛しているつもりで
他の人を…ってこと?

「なんで…」

「え?」

「じゃあ、なんで…謝ったんだ」

「謝るって?」

「誠也が酔ってあたしを抱いた日の朝
何度も何度も謝ってた
『こんなつもりじゃ…』って頭を抱えてた」

あいつは顔を赤くすると
口を手で覆った

「それは…
酔った勢いで果恋を抱きたくなかったから
僕の勝手な欲望で
果恋を傷つけてしまったって思ったら
無性に自分自身が腹立たしくて」

「そんな…」

あいつはあたしをぎゅうっと
強く抱きしめてくれた

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