あたしの仮旦那は兄貴の親友
「あのその話って本当ですか?」

「私が嘘をつくとでも?」

「あ…いえ。その…別れてると思っていたので」

「別れる?」

女性の眉間に皺が寄った

「あ、いえ。その…
詳しく聞いたわけではないので
あたしの勘違いだったかもしれませんが」

「あなたの完全な勘違いだわ
私たちは別れてないわ
今も付き合ってるもの」

「そうだったんですか
すみません」

「それは何にたいして謝っているの?」

「え?」

「だって、そうでしょ?
あなたが勝手に結婚を迫ったんでしょ?」

「あ、いえ…そんな」

あたしは首を左右に振って否定した

だけど女性は信じてくれそうにない

「妊娠…してるんですか?」

「ええ、昨日病院に行ったら2カ月だって言われたわ」

2カ月…か

あたしは下を向くと
ぎゅっとスカートの裾を掴んだ

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