あたしの仮旦那は兄貴の親友
朝一であたしは美容院に行って
髪をセットしてもらった

そんなに長い髪じゃないし
主役が麗華であって
私じゃないから

気合いを入れる必要はないんだが

まあ
麗華に負けたくないという
ちょっとした負けず嫌いな性格が
邪魔をして

見た目にも気を使いたかった

豪華でなくていい
だけど

シックでお洒落な自分を作りたかった

少し目立つ腹に目がいかないようにしたくて

少しばかり頭に金をかけてみた

「あ、今…終わったから
10分くらいで家に帰れると思う」

『迎えに行こうか?』

相変わらず心配性なヤツだ

「平気だよ。近いんだから
一人で帰れるよ」

『わかった。僕も出かける準備して
待っているよ』

あたしは携帯を閉じると
鞄の中に入れた

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