あたしの仮旦那は兄貴の親友
諦めちゃっていいのか?
これから二人で
恋愛を始めればいいのに…
勿体ないじゃないか
あたしは電話を切ると
「兄貴、振られたかも」
とあいつに笑ってみせた
「そういうこともあるかもね
たまには…」
あいつが苦笑して
あたしの頭をそっと撫でた
「僕から、廉人に連絡を入れるから」
「あたしは平気だって」
「違うよ…出かける準備をして
きちんと病院に行って調べてこよう」
あたしは首を左右に振ると
あいつの腕を掴んだ
「イヤだ…行きたくない
『もう居ない』っていう言葉を聞きたくない」
「大丈夫
僕が先生に聞くから」
「駄目だ…嫌だ」
あたしは髪が乱れてぐちゃぐちゃになるまで
首を振り続けた
「それでもちゃんと行くべきだ
僕も一緒に行くから」
「いい…行くなら一人で行く」
「駄目だ
僕も一緒に行く
一人で外を歩かせられるか」
あいつがあたしをぎゅうって抱きしめた
これから二人で
恋愛を始めればいいのに…
勿体ないじゃないか
あたしは電話を切ると
「兄貴、振られたかも」
とあいつに笑ってみせた
「そういうこともあるかもね
たまには…」
あいつが苦笑して
あたしの頭をそっと撫でた
「僕から、廉人に連絡を入れるから」
「あたしは平気だって」
「違うよ…出かける準備をして
きちんと病院に行って調べてこよう」
あたしは首を左右に振ると
あいつの腕を掴んだ
「イヤだ…行きたくない
『もう居ない』っていう言葉を聞きたくない」
「大丈夫
僕が先生に聞くから」
「駄目だ…嫌だ」
あたしは髪が乱れてぐちゃぐちゃになるまで
首を振り続けた
「それでもちゃんと行くべきだ
僕も一緒に行くから」
「いい…行くなら一人で行く」
「駄目だ
僕も一緒に行く
一人で外を歩かせられるか」
あいつがあたしをぎゅうって抱きしめた