海
「伊織…拓哉…サユリちゃん、結菜ちゃん…迷惑かけてゴメンな」
「俺等は気にしてないぜ」
皆がウンウンと頷く。
「凛、いい友達持ったなぁ…」
と改めて実感した今日だった。
その日の夜。
アタシの家に椿君が来た。
「俺さ、柚季が凛の事好きなの知ってたんだよ」
椿君からの告白にすこしと惑った。
「そ…うなの?」
「あぁ…あいつ高校辞めたけど、凛と同じ学校の1つ上のやつでさ、凛の事入学式の時から狙ってたらしいんだ…」
アタシ、柚季君の存在知らないや…
「まぁ、あいつすぐ辞めたんだよな、でも、ずっと凛の話聞いてて…どんな奴なのかなって、で、会ったじゃん?何、コイツ、ギャルかよ?って思わず笑った」
「何それ?ヒドー」
「でもさ、何か、あいつの話聞いてて…だんだん気になってたんだよな…メールも柚季にばれないように、伊織から聞いて…遊ぶのもばれずに…って思ってたけど…ばれるわな…」
アタシ、何も知らなかった…。
「俺が最低なんだよな…」
と、苦笑いをした。
「でも、凛、柚季君に告白されても付き合わなかったよ。凛、柚季君苦手だった」