Air ~君と一緒に~
「おなかすいたね。何食べよっか?」
「そうだね。何がいいかな?」
「あはっ!木村君、相変わらずだね!」
「え?」
「私が食べたいもの聞くと、必ず私に聞き返すところ!」
「あ、ああ。ごめん。」
「ううん。私もきっとこうするだろうなって思って聞いたの!」
僕の変わっていないところ。
それは自分で決められないこと。
誰かと行動を供にするとき、必ず相手に任せてしまう。
そんなところばかりが変わらない。
「美味しいイタリアンのお店があるんだけど、そこでいい?」
「うん、いいよ。」
「じゃあこっちね。」
僕たちは彼女の指差す方向に歩きだした。
僕が左側。
彼女が右側。
ときどき手の甲が触れる距離。
角を曲がるときに、
「こっちだよ。」
と言い僕の袖を彼女が引っ張る。
久しぶりに会っても同じだ。
繋ごうとすればいつでも手を繋げる距離。
でも僕はそうしない。
奥手は今に始まったことじゃないが、理由はそれだけではない。
僕はずっと、彼女との距離が遠くなってしまうことを恐れていたんだろう。
「そうだね。何がいいかな?」
「あはっ!木村君、相変わらずだね!」
「え?」
「私が食べたいもの聞くと、必ず私に聞き返すところ!」
「あ、ああ。ごめん。」
「ううん。私もきっとこうするだろうなって思って聞いたの!」
僕の変わっていないところ。
それは自分で決められないこと。
誰かと行動を供にするとき、必ず相手に任せてしまう。
そんなところばかりが変わらない。
「美味しいイタリアンのお店があるんだけど、そこでいい?」
「うん、いいよ。」
「じゃあこっちね。」
僕たちは彼女の指差す方向に歩きだした。
僕が左側。
彼女が右側。
ときどき手の甲が触れる距離。
角を曲がるときに、
「こっちだよ。」
と言い僕の袖を彼女が引っ張る。
久しぶりに会っても同じだ。
繋ごうとすればいつでも手を繋げる距離。
でも僕はそうしない。
奥手は今に始まったことじゃないが、理由はそれだけではない。
僕はずっと、彼女との距離が遠くなってしまうことを恐れていたんだろう。