パステルクレヨン
「え?あッはい…!」
思わずすごい勢いで立ち上がったあたしに、クラス中がどっとわく。
「今日は7月27日!早瀬は27番なんだから、少しくらい指される覚悟をしてもいいだろうが!」
「あ…スミマセン」
「もー次から気を付けろよー?教科書217ページ13行目から読んで」
「あ、ハイ」
あぁ、強がったって、やっぱりあたし、玉置が好きなんだな。
痛いくらいに改めて思う。
キュンとなるよ、胸が苦しい。
死にそうだ。
…同じ高校に、行きたかったな。
玉置は男子校だから、ムリなのは百も承知だけど。
もっと色々わかちあいたかった。
これであたしの青春は、6年玉置への片想いだけで、終わるんだ。
ああ、あいたいよ。
玉置に会いたい…。