パステルクレヨン



「いいよっ」


「…うん?」


「玉置、ガンバって。 待ってるよ、あたし」


「あぁ……、ありがと」



「そしたら、いつか言って。 3年前の生徒会室で玉置があたしに言ってくれたように」





「笑ってるのがお前らしいから、いつまでも笑ってて、って」




いつからだったんだろう。


いつから違ってたんだろう。



あんなに楽しいと思えてた日々も、玉置が横にいたからで。



今も、玉置を好きなのは変わらないのに、


玉置が遠い、あたしの心は荒んでる。



あたしはあの日よりも、現実を見るようになったけど、これは大人になったっていうことなのかな。



それだったら、あたしは大人になんかなりたくないよ。



けどあたしは、前より自分の気持ちを自分の力でコントロールできるようになった。



もしこれが大人になったってことなら、あたしはもっと大人になりたい。





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