モノクロ
出会い
・・・嫌だなぁ・・・
メンドクサイ・・・。
「はぁ・・・・」
私は先ほどのエレベーターの時みたいに体を反転させる。
こんなんだったら優姫に案内してもらえばよかった・・・
俯いたまま私は歩き出そうとして私は足を止めた。
というか止まった。
「キャ」
目の前には白一色だったはずの世界に黒が飛び込んできたから。
「ってぇ」
私は凍りついた。だってその声は・・・
「男・・・の子?」
ギャーーーーー!!!!!!!!!!!!
どうしよう・・・会っちゃったよ・・・
よりによってしかもぶつかっちゃったよ。
どうしよう・・・もぉ全部お母さんのせいだぁーー!!!
「あ?・・・」
私は俯いていた顔をおそるおそるあげた。
「あの、すみませ」
言い出した言葉を言うのを忘れてしまった。
何を言いたかったのさえも忘れてしまう所だったんだ。
これが私と想の出会いだったんだ。