‐クサリ‐
第1章
記憶
――‐‐-
――‐‐‐-
―――‐‐--
それは遠い記憶――
「ねぇママッ!!リオナって"カンジ"でどう書くの!?」
スケッチブックと小さくなってしまったクレヨンを握って母親に問う女の子
「こう書くのよ。まだ里緒菜には難しいかな?」
母親は女の子のクレヨンを優しく取り上げ、綺麗な文字で"里緒菜"と書いた
「ムズカシくないよっ。だってね、ユミちゃんも自分の名前書けたんだもん!!だからリオナにもできるよ!」
女の子は少しムキになって言った
「そっか。じゃあママと"漢字"の練習しようね」
「うんっ!!」
それから親子は陽のヨク当たるリビングで、クレヨンをきざんでいったのだった。
「ねぇねぇ、ヒマだったりする?」
目の前にサッと現れた、20代前半くらいの男
「ヒマだよ」
「じゃあ遊ぼうよ」
男は座り込んでいるあたしの目線に合わせてしゃがんだ
「いいよ」
そしてあたしの手を引いていこうとした
「で、いくら?」
「は…?」
「あたし、セフレは要らないからさ」
男はやっと意味を理解したようだ
――‐‐‐-
―――‐‐--
それは遠い記憶――
「ねぇママッ!!リオナって"カンジ"でどう書くの!?」
スケッチブックと小さくなってしまったクレヨンを握って母親に問う女の子
「こう書くのよ。まだ里緒菜には難しいかな?」
母親は女の子のクレヨンを優しく取り上げ、綺麗な文字で"里緒菜"と書いた
「ムズカシくないよっ。だってね、ユミちゃんも自分の名前書けたんだもん!!だからリオナにもできるよ!」
女の子は少しムキになって言った
「そっか。じゃあママと"漢字"の練習しようね」
「うんっ!!」
それから親子は陽のヨク当たるリビングで、クレヨンをきざんでいったのだった。
「ねぇねぇ、ヒマだったりする?」
目の前にサッと現れた、20代前半くらいの男
「ヒマだよ」
「じゃあ遊ぼうよ」
男は座り込んでいるあたしの目線に合わせてしゃがんだ
「いいよ」
そしてあたしの手を引いていこうとした
「で、いくら?」
「は…?」
「あたし、セフレは要らないからさ」
男はやっと意味を理解したようだ