いつもここにいて。
いつもこんな調子で、親は言いたいだけ言って、聞いてはくれないのだ。

マコトじゃないけど、こんな時は私も透明になった気分。

まぁ、今日の大活躍はマコトのおかげだけど。


「マコト本当にご飯食べないの?持ってこようか」

「本当に食べないんだ」

「…そう」

食事を摂らないで一体どうやって生きてるんだ…?


「…ちょっ、お風呂までついてこないで!」

「わかってるよ!ちょっと家の中冒険していい?」

「いいけど、…別に普通の家だよ。あ、お風呂場には来ないでよ!」

「わかってるって!」


入浴中に考えた。
どう考えてもやっぱりマコトの存在は並の人間じゃない。
私にしか見えなくて、不思議な力で人を操ったり…
どう考えても不思議ワールドだ。

…ま、何はともあれ、明日は信太郎くんとデ…デートだぁ!!

信じられない…
夢みたい…!

まさか明日の朝、目が覚めたら本当に夢だった…
なんてことないよね!?

考えると恐くて、眠れなかった。

「寝ないとお肌の調子が悪くなるよ」

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