いつもここにいて。
「…どこにいるんだい??」

おばあさんはキョロキョロしていた。
…おばあさんには見えないの?
まさか、この男の言ってることは本当に…!?

「…おかしな子だねぇ」

おばあさんは呆れた様子で去って行った。

「…………」

「僕の言うこと、信じてくれる?」

信じざるを得ないというか、それでも信じられないというか…

「僕は君を助けたいんだ」

何を言ってるんだ…


男はずっと私について来た。

「ついてこないで!これから学校なんです!」

「大丈夫だよ、どうせ僕の姿は他の人には見えない…」

「何なんですか!?何のために私の前に現れたんですか!?」

「だから、君を助けるために…」

「そんなの必要ありません!私は何も悩んでないし、とっても幸せです!」

「嘘を吐いても無駄だよ。僕にはなんでもお見通しなんだから」

「い、いいかげんなこと言わないでよ!」

「君は自分の消極的なことに悩んでいる。そして長年想いを寄せている人にも話しかけることさえもできない、と」

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