美しい名前
「俺…今すっげえ嬉しい。」

そういって、坂井さんはあたしのことをさらに抱きしめてくれた。


「俺、年上だしいつも空海ちゃんのことからかったりして、好かれてないと思ってた。」

「そんなこと、全然ないです!」

恥ずかしかったけど、本当に大好きです、と小さくつぶやいた。

そのとき坂井さんが
「ねぇ、恋人同士なら名前で呼んでよ。」

恥ずかし過ぎる…!!
けどにこにこして、待ってる坂井さんを見たら

「ま、正臣…」
結局どもりながらだったけど、きちんと言えた。
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