美しい名前
空海が病気になって、入院したての頃。薬が効いていて、熱も出なくて空海はよくベッドを抜け出して近くの公園に行っていた。

楽しそうに遊んでいる子を見て、あんな風に遊びたいな…そう思った空海は少しくらいなら、そう思って遊んでしまった。


いつものように、看護師さんに見つからないようにベッドに戻って寝たふりをする。

しかし、その晩。
空海は高熱を出してしまい、点滴などでなんとかなったが、あと少しで危ない所だったと公園で遊んでいたことがばれて、先生にも親にも夏にも怒られた。

夏に泣きながら
「空海が死んじゃイヤだ!!」

と言われて、もうこんなバカなことはやめよう、と誓ったのだ。
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