空模様
そこには2人並んで立っている侑也くんと翔ちゃんがいた。

侑也くんが髪切ったことに気付いてくれて、すごくすごくうれしかった。


「心衣ーっ??」


みんなの呼ぶ声に慌てて玄関に駆け込んだ。



「何にやけてんの??」



あ…バレた??



加奈の指摘に舌を出して



「なんでもなーい」

今はまだ秘密だもんね!!



なんて言ってスキップで階段をかけのぼったんだ。


これから始まるあたしの青春を懸けた全力の恋なんて知るはずもなく。



--あたしの夢も恋もこの瞬間から始まっていたんだなんて気付かないまま--


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