銭コ乗せ
「ただし、この中には、ある大豪邸の主人から、頂戴した財産が入っている。ソイツが言うには、これはソイツの右腕に相当するらしい。それから、これ程のものは、その豪邸には中々ないとも言っていた。」


「…それで?」

ボスはどうやら関心を持ったようだ。

「無礼を承知でお願いがある。」

「これを賭けてボス、あんたが俺と」

「ポーカーで勝負して欲しい。」




…言った。


…言っちまった。


「…で、俺の掛け金は?」

ボスが眉をひそめながら訪ねた。

「きっちり、一万円。」

「当然そうだろうな。」

そう言うと、ボスは口に手をあて、なにやら考え始めた。

「俺はこれを、あんたは一万円を、それぞれ賭けてポーカー勝負だ!!」


そう、


これが俺の考えた、最後の手段。


俺とボスとの


真っ向勝負…!!
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