銭コ乗せ

―ピーン―


―パシッ―



―ピーン―



―パシッ―




―ピーン…―




―パシッ……―


「くそっ、アイツ…」

俺はまた、六日前のあの時のことを思い出していた。四つの袋がテーブルに置かれた時、俺の前には明らかにごわごわした袋があった。慌てて掴んだ後、ボスの説明を聞いてくうちに、俺はついついニヤニヤしちまった。布ごしでもわかる、手触り。

金は多い方が有利だ。

そんなことで安心しきっていた俺は


とことん甘かった。

「クソッ…クソックソッ!!」
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