銭コ乗せ
「た…助けて…足が…つった…のか?」

「のかぁー!!??いや、いいだろそこはっ!素直につっていいだろ!」

「助け…たす…」

―バシャバシャ―


ちっ、クソッ。ここはもう、やめだ。仕切り直してどこか他をあたろう。

「じゃあな、おっさん。俺もすぐそっちにいくからよ。」

俺は湖とおっさんに背を向けた。

―バッシャバッシャッ―



―バッシャバッシャッ―



―パシャッ―



「ん?」



―バッシャンバッシャン―


あのオヤジ…



絶対俺の反応見てやがる。



ちっ…仕方ねぇ。



「表なら助けるっ!裏ならもうしらねぇ!!」


―ピーン―



―パシッ―



握りつぶした手の平を開けると、




表。

平等院鳳凰堂がキラリと光った。
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