銭コ乗せ
「どうしたんだいあんた?なんだか顔色が優れないようだが。」


「黙れ。」


「…えっ?」


「黙れ、と言ったんだ。そして僕に近付くな。」


「な…何を言ってるんだあんた。ワシは何もしてないだろう?」


「うるさい…!近寄るな!ぶっ殺されたくなかったらなぁー!!」


「そんな…ワシは…ただ…」

ジジイがうさんくさいショゲ顔を見せる。それにしても汚いジジイだ。

「なんてこと言うんだあんた!!」

「そうだ!俺達ホームレスだからって、バカにしてるんだな!」

「そうだ!」

「そうだ!」

周りの野次がうるさいことに気付いた時には、僕はいつの間にかホームレス達に囲まれていた。
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