銭コ乗せ
「どうやらあんた、勘違いしてるみたいだな。」

「…何をだっ!」

「一日10万じゃない、一時間、10万だ。あんたに雇われてちょうど72時間が経過した。だから料金は720万に300万足して、1020万。まあ、20万はまけてやるよ。1000万、今すぐ払ってもらおうか。」

「そんな金があるわけが!」

「大きい声を出すな。誰かを呼ぼうとした瞬間殺す。」

僕は仕方なく、声を殺すことにした。何しろ銃だ。しかも、バカが持っている、銃だ。危険極まりない。

「金ならあるじゃねぇか。ほら、そこに、たんまりよ。」

バカが指した視点の先には、組の金庫が光っていた。

「ダメだ…それだけはダメだ…」

「イヤならここで、死ぬしかないな。」

クソッ…クソックソッ…
< 70 / 137 >

この作品をシェア

pagetop