大きな花束
「3週間とか長すぎー‥みんなと部活も遊びも出来ないじゃんー」

また独り言をつぶやく。
はぁー‥
せっかくの夏休みが台無し。

全部真っ白で統一された一人部屋はさすがに暇すぎた。
ふと、まどを開けて外を見て見る。

いつもと変わらない家がたくさん建っている街

早くみんなに会いたいな、
そんな事を思っているあたしの耳に聞こえた、
かすかに紙のような物を折る音。

あたしの目は自然に下の中庭にいっていた。


そこのベンチに座って、“折り紙”を折っている男子。

─あたしと同じくらいの年だ─

なんとなく、姿でそう思った。
パジャマ姿で何枚も折り紙を折っている男子。

あたしには何だか不思議に見えた。
同じくらいの年の男子がベンチに座って折り紙を折っている。

凄い不思議だった。
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