雨粒ドロップ
「いえ。気を失っていた様なので、此処で休ませていただけですよ。お客様は本日は一度も見えておりません」

銀城は先ほどと変わらない笑顔で答える。


「…ふぅん…」

珱魅は椅子から下りると、愛璃の前まで来て彼女の顔をジロジロと見た。


そしてフッと鼻で笑うと

とんでもないことを口にした。


「…何だ。思ったより可愛いくないじゃん…」



「…?!!!」


…ぶちっ


愛璃の頭の血管が切れた音…
それと同時に真っ赤になる顔。

「…てめぇ…こンの糞餓鬼ッツ!
何本人目の前にして可愛いくないとか吐かしt「…っ…まぁまぁまぁ…」

とっさに銀城が止めに入る。


「そんなに怒らないで下さいよ。珱魅様もただほんの冗談のつもりで言ったのですから…」


いやいや
冗談だとしても怒るだろ‥


‥愛璃は口にしかけた言葉を呑み込んだ。
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