雨粒ドロップ


「…なんで居んの?」

愛璃はてっきり雛と2人だけのパーティーだと思っていたため、とても驚いていた。


「なんでって…ケーキがあったから?」


…よく見ると、彼の皿の上にはケーキの欠片…


テーブルの上の大きな皿に目を移すと、そこにある筈の大きなケーキは…


今や欠片も残っていなかった…。




「っあ゙ーっ!ちょ、お前!俺のケーキ食ったろ!!」



しかし脩人は、けろっとした顔をして言う。

「だって、別にバカサワのケーキじゃないじゃん。」



「それでも俺が来る事知ってたんだろ?!」


愛璃は必死に言う。
ケーキを食べられてしまった悔しさで、今にも泣きそうだ。


「えっ…俺、知らないよ。」



「雛に何も言われてないのか?」


「梶谷?なんで梶谷が関係してんの?」






「…は?」
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