雨粒ドロップ
「テメェらギャアギャアうっせぇんだよッッ!!
黙れと言ったら直ぐに黙らんかいこの糞馬鹿共めがぁっっ!!!!」
雛は今までの可愛いらしく整った顔を鬼の様に吊り上げて、まるでメドゥーサの様な眼光で睨みつけ、その上ドスの効いた大声で2人を怒鳴りつけた。
「……?!?」
愛璃と脩人は、そのいきなりの雛の変貌ぶりに驚いて、石になったかの様に動けなくなっていた。
まるで時が止まったかの様に…
乱れた髪を直さずに、肩で息をする雛の呼吸だけが
この部屋の時間を支配していた…