雨粒ドロップ

「「…ひ…雛…??」」



「…そんなケーキの事で喧嘩しないでよね。今新しいケーキ焼いてくるからッ。」


そんな中、雛はけとっとした顔でそういった。
…しかし2人は真っ青な顔で固まっている。



なぜなら。



ケーキを切るために用意してあったナイフをこちらに向けて冷ややかな笑いを浮かべながら言う雛が、さっきの出来事が現実だということをその場で無言で物語っていたからだ…

「…あっ、ところで…ジュース何にする?」
いろいろ買ってきたんだ、と嬉しそうに言う雛の手には光るナイフ。



「あ…お任せします」
「お…俺も。」

「あ、そう?分かった♪」

雛はそういい残すと、楽しそうにスキップしながら、その場を後にした。


















「…こっ…怖ぇぇぇぇ…」

彼女のこの世のものとは思えない程の恐ろしさを身をもって知った2人だった。
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