雨粒ドロップ



「雛ぁ-っ!!!」


愛璃がキッチンへと辿りつくと、そこには隅に隠れるように縮こまって震える雛の姿が…


「…雛っ?!」

愛璃が近づこうとすると、雛がはっと頭を上げた。


「愛璃!来ないで!!!!こっちに来ないで!!」
雛は目に涙を浮かべて必死に叫ぶ。


「…っ?!!…雛…?」

雛の叫びに思わず足を止めた。



そしてその瞬間、部屋の中を荒れ狂う嵐の様な風が吹きぬけた。

「…?!」
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