《短編》一夜の想い
携帯がワンコールで切れた。着いた事を知らせる合図。

はやる気持ちを抑えて、ゆっくり家を出る。

そしていつもの場所に止まってるオデッセイの助手席に乗る。

「お待たせ。で、どこ行くの?」

『どこ行くかなぁ?』

そう言いながら車が動きだした。

いつもと同じやり取りをしながら車が入った所は、大きな公園。

休日のお昼なら家族連れが沢山いるんだけど、今は平日のしかも夜10時。
こんな時間に公園に人なんか居るわけがない。

いつもなら居酒屋か、カラオケなのに…。
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