あかだい?
〇
「ということで、税金ど…無花果さん」
「今、税金泥棒って言おうとしたよな?」
「ダイナミックアントロー並みに言いました」
「誰っ」
「おい、税金泥棒とたぬき様」
「何その格差」
「お腹すいた。何かつく…」
言い終わらないうちにたぬきは慶太の頭にボールペンを突き刺した。
「つーかおまえ、ボールペン何個持ってんだよ」
無花果の質問には華麗にスルーし、
「慶太。人に物を頼むときは何ていうんだっけ?」
慶太は、「はっ」と悟ったような顔をした。そして床に正座したあと、土下座をした。
「お願いしますたぬき様。お腹がすいたので何か料理を作って頂けないでしょうか?」
「嫌」
「そこを何とか」
「どうしてこの俺様が、お前ごときに、料理を作らなきゃいけないんだよ。ま、あの野郎なら作ってくれるかもな」
そう言ってあごだけ無花果の方を動かした。
「わかりました」
そう言ったあと、慶太は無花果の方に行き
「おい、税金泥棒。料理作れ」
「何その変わりよう!!?」
「無花果さん、ついでに僕のもお願いします」