あかだい?
眠りの森の微女(微妙に女の略)
わたし、まちこ。
とうとう、目的である、地球にきたわ。
かれこれ、百年はかかった。
あるときは、エンジンの故障。
あるときは、石油危機。オイルショックともいう。
あるときは、隕石との衝突事故。
あるときは、嫁姑問題。
たくさんの障害があったけど、やっと地球にこれた!!
クラスのみんなに、自慢できるわっ。
「へへへ、私は地球に行ったんだぞ、すごいだろ、ブヒ」って。
ああ、とても嬉しい。
「って、地球人が言ったらダメだと思うか?たぬき」
「ダメでしょうね、きっと」
「なんで?」
「ダメだから」
「ダメな理由を教えろよ」
「地球ほど、人間が破壊してる星はないと思うからですよ」
たぬきはそう言って、遠くの方を見つめた。
「そんなところに、まちこさんが、鑑真並みの頑張りをしてまで、来なくていいんですよ」
「ガ…ガンジー並みの顔罵詈?ガンジーは顔を罵られたのか?」
「鑑真並みの頑張りですよ。鑑真は日本に来るときに五回失敗し、六回でようやく日本に上陸できた人です。
つまり、そんなに失敗してまで、まちこは地球に来なくていいってことです。わかりましたか!!?」
「あ…はい…」