舞蝶.・。*
「それだけじゃないんですよ。
莢は銃でも簡単に避けられるんです」
日向はあたしに微笑んだ
「マジで? 銃も避けられんの?」
お父さんと隆也は目をキラキラさせて聞いてくる
「ま、まぁ・・・銃くらい普通でしょ?」
みんなはあたしの言葉に呆然としてる
・・・?
そんなに驚く事?
普通じゃないのか・・・?
「だ、だって球来んの遅いじゃん?」
「充分に早い…」
みんなは口を揃えて言った・・・。
「そなんだ・・・」
あたしはそう言ってドアを開けた
お客さんは相当心配だったらしい...。
あたしの顔を見て吃驚した顔をした
幸子さん達が抱きついてくる
「莢ちゃんっ!!無事でよかったっ!」
「莢ちゃんにケガがないって事は、ケンカやめたのね」
「本当よ・・・。全国1位の族の下っ端を」
「莢ちゃんが倒せるわけないのにね・・・」
「それも、あんな大人数を!!」
アレ・・・?
あたし。倒しちゃったんですけど・・・
思いっきり弱かったし・・・。
幸子さん達は会場を見た瞬間固まる
だって。
あたしが倒した人はまだ気絶してるから。
「ち、血が出てないから、きっとあたし達を騙してるんでしょ!!」
咲さんは無理に信じ込んでる
「あの…。あたしがやったんですけど…。
血が出てないのは手加減したから・・・」