舞蝶.・。*


でも。
あたしの涙は止まるどころかどんどん溢れだして・・・

こんな弱い自分。嫌い。
どうしてこんなに弱くなったんだろ

弱くて。泣き虫で。情けないあたし。
余計、飽きられちゃうよね。
だけど。止められないんだ。
止めてくれる人がいないんだよ。勇樹。

「……っ」

あたしのお家に着いた。
今日は、みんな泊れないらしい。
あたしは静かに携帯を取り出した。

今。深夜1時・・・
取ってくれるかな…?

『どしたの?』
「…っ……勇樹っ…涙の…止め方教えてっ……」
『今何処?』
「お…うち……っ」
『今から行く』

――――――プツっ

切れた。


どうしよ。
止まらない。
止まらないどころかどんどん酷くなってる。
怖い。自分が壊れそうで怖い・・・。
「…莢様。大丈夫ですか?」
執事が聞いてくる
「…だ…いじょう…ぶ」
「・・・そうですか」

ピンポ~ン
「開け…てあげて……」
「かしこまりました」


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