舞蝶.・。*

でも「アホか」って言われて篤希に引き離されたけど・・・
他のみんなはそんなあたし達を見て笑ってた


「ねぇ。それより勇樹。痛くないの?」
あたしが真面目な顔で聞くと、勇樹はニカッと微笑んで「痛い」と言った

「じゃ、じゃあ寝とかなアカンやんっ」
猛は慌てて勇樹をベットに寝かした


勇樹の“痛い”という言葉にまた悔しさが溢れてきた。

同じ場所にいて
同じケンカをして
同じ時間だったのに

どうして。
どうして…
あたしは助けられなかったの?

そう。あの時…体が固まって動けなかった

勇樹はこんなに体に傷を作ってるのに…。

どうして
あたしは…無傷なの?

勇樹はみんなから愛されてる。
あたしが今の勇樹になれば良かったんだ。
あたしが…ケガをしれば良かったんだ。

そしたら。
悲しむ人なんて誰1人いないだろう。

「…あたしが……勇樹を庇ってれば良かったんだ…」
あたしは心の底から思ってる気持ちを小さく吐きだした
声はかすれてて、弱気な声だった。

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