舞蝶.・。*
「ある意味だけど…」
悠は大きな目であたしを見てきた。
「何?」
「莢って本当に笑わないんだ」
その事か。
「…うん」
悠は一瞬悲しい顔をしたけどあたしに向かって指をさした。
「絶対。笑ったら可愛いのに」
「分かんないよ。
自分が笑ってる顔も見たこと無いのに」
悠は優しく微笑んでから「莢はきっと笑える」そう言ってあたしの頭に手を置いてくれた。
―――キュン
可愛い。
天使みたい。
「悠、可愛いね」
悠は「よく言われる…」そう言って悲しく笑った。
どうしたんだろう?
そう思いながらもゲーセンに着いた。