舞蝶.・。*
あたしが驚いてると悠が笑いながら席に着いた。
悠と向い合せで座る。
横から女の子達が黄色い歓声を上げながら、写メを取ってる。
座ったとたんキャピキャピしたウエイトレスが出てきた。
「ご注文はぁ?」
語尾にいちいちハートをつけてくる。
―――キモイ。
悠は変な顔をしながら「パフェ1つ」と言った。
「はぁ~い。かしこまりましたぁ」
周りを見渡してると、
「もしかして、莢って可愛いの好きなの?」
「ちょっとね。
だけど、あたしには似合わないカラ」
悠は小さく「無自覚」と吐いた。
何が…?
「もしかして、莢の私服ってジャージとか?」
頷くと悠がやっぱり、と言った顔をしてから「今週の日曜ヒマ?」と聞いてきた。