強引な王子さまっ
私は走り出し翔くんを探した。




いつも守ってくれてたんだね。
私のためにがんばってくれてたんだ。




翔くんどこ?



校内は学園祭で騒がしい。




「あ、いた。」






翔くんは1人で座り込んでいた。
そこは私たちが始めて出会った場所。
城山さんがいないことを確認して近づく。






「あの、翔くん!」




私に気づいた翔くんは
目を大きく見開いている。
そしてその場を立ち去ろうとする。






「まって!!」




腕をつかんで引き止める。
もう、離しちゃだめ。
もう、離れたくないんだよ。




「なんだよ?」




冷たい声が聞こえる。
こわいけどこんなことで
引き下がらないよ。



がんばるって決めたんだもん。





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