過ち
疑問が深まる。最初は単なる結婚詐欺のありがちなパターンかと思っていたが、どうやらそういうわけではないようだ。

あれこれ考えていくが、仮説を構築することすらできない。
中川は行き詰っていた。自分の持っている知識や考え方ではこの方程式は解けない、そう確信し始めていた。

少々頭を使いすぎたため、1限にも関わらずもう眠たくなってしまった。

そのまま中川は眠ってしまっていた。
気づいたら黒板の前には知らない先生がおり、川村の姿もなくなっていた。

しばらくして、1限の授業が終わっても寝たままで次の授業になっていることに気づいた。
高校なら授業教室は固定で、先生が動くから良いが、大学では教室は授業ごとに異なるため寝過ごしてしまうと困ってしまうのだ。

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