BLUE☆SPRING!
脱力感が、私を襲う。
遅かったのだと気付いた。
無駄なんだって気付いた。
淳司が笑ってる。
知らない女の子の隣で。
「そっか……」
淳司にとって、私はやっぱり。
ただ、遊ぶためにいたんだ。
私が嫌いだから…。
なのに好きになっちゃった私…
ううん…
きっと、昔から好きだったんだ…。
なのに自分の気持ちに気付くの、嫌だったんだ…。
今気付いたって、ホントにおそいのにね…。
「私って、馬鹿だなぁ…」
「確かに馬鹿だ」
「えっ…?」
私の体はいきなり引っ張られた。
そして、キスされた。
愛おしむように私を見る淳司に。
優しいキスをされた。
「つか俺じゃない奴見て落ち込むとかまじねぇし」
さっきのキスが嘘のように不機嫌な淳司。
って…あれ、淳司じゃなかったのっ?!
私の勘違いっ?!!!
「それから」
「な、何…?」
「やっぱ。俺、お前嫌いだから」
ん?…え?
「さっきキス、したよね?」
「したけど?」
「じゃあ、何で嫌いなの?」
「嫌いだから」
意味不っ!
なんなのこいつっ!
腹立つっ!
腹立つから言ってやるっ!!
「私は好きだからっ!」
そう私が言ったとき、淳司はにっこりと笑った。
え………?
…も、もしかして…
「は、図ったなっ!!!」
「さあ?」
うーっ!!!
やっぱり、こいつ最低っ!