だって、好きなんだもん。
「ここじゃなんだから、移動しよ」
そう言われて向かった先は、校舎の裏。普段は誰も通らない。

「何か用?」

早くこの場から逃げたかった。
だから自分から切り出した。

「あぁ。あのね、私やっぱり原田朝日先輩が好きなの。諦めない。だから別れて欲しい。」

「え…」

「別れないなら、別れさせるから」

「………」

言葉が出なかった。

「それだけ」

そう言って去っていったメグミを見て力が抜けたのか、涙が溢れた。










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