だって、好きなんだもん。
「…朝日君さ、私のこと本当に好き??」

「……は?なんで??」

「だって、素っ気ないし、付き合う前となんにも変わらないし…」
登下校別だし、一緒に歩いてても手繋がないし。
お弁当に何か反応するわけでもないし、笑顔を見せてくれるわけでもない。


不満を言い出したらきりがない。

「好きだよ」

ボソッと言ったけど、私の耳にはしっかり届いた。


朝日君のこの言葉は、私の不安や不満を消してしまう。

―――ずるい







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