桜の季節
「もう行ったかな…?」

私は、ドアからこっそり廊下を見る。

見渡すと、誰もいなかった。

「よかった…。誰もいない……。」

そうつぶやいたら、

「誰もいないって…俺いるけど?あっ、もしかして、俺と2人っきりになりたかった!?まぢかよ!お前、たまには、かわいい事言うよな。」

明らかに私を馬鹿にしている発言。

「馬鹿にしてるでしょ?直樹ひどい!もう、知らない!」



「お…おいっ。」



資料室を飛び出す。



行く所がなくて、最終的に屋上についた。



屋上のはしっこで、今さっきの事を後悔した。






「私、何やってるんだろ……。ただの強がりじゃん…。はぁ…。」

ため息がこぼれる。






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