桜の季節
「ありがとっ!今日の夜に、メールするよ。」
啓也くんは、そう言うと、友達の所へ戻って、教室を出ていった。
「はぁ~~~……。」
1人の教室で、大きなため息をつく。
きれいな夕日が教室を照らす。
私は、ベランダに出て、外をぼーっと見てた。
ブーッ、ブーッ、ブーッ、
カーディガンのポケットの中で、マナーモードにしているケータイがなる。
「??……誰…?」
画面には、
“着信 絵美”
と表示されていた。
私は、すぐに通話ボタンを押した。
「もしもしっ!?」
「ちょっと茜~!今どこにいるのよ!」
「ごめんねっ。今、学校だから、すぐに飛んでいくよっ!」
「飛びすぎて怪我しないでよぉ~。じゃあ、待ってるから。」
「うんっ!」
電話を切ってから、かばんを持って、学校をすぐに飛び出した。