桜の季節




なんか……いつのまにか、見られてたし…。

でも、心配してくれて、なんだか嬉しかった。



「はははっ。啓也くんのおかげで、もう大丈夫だよ。ありがとう。」

私は、笑いながら言った。

「本当に感謝してんのか~?嘘っぽいし。」

啓也くんも笑う。

「何それー!疑うの!?」

私は、一瞬、焦った。







キーンコーンカーンコーン………






チャイムがなる。



啓也くんは、イスから立って、笑いながら私に言った。



「嘘だよ。じゃあな。」



そう言いながら、私の頭をポンポンってして、自分の教室に行く啓也くん。
















先生が来て、授業が始まった。



授業が始まったけど、私はそれどころではない。



頭の中が、さっきの事で、いっぱいだ。



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