桜の季節





私達は沈黙したまま、ずっとこのままで居た。












「おい、ベランダ………………抱き合っ……ぞ!」






下から誰かの声が聞こえた。



雨で声が聞きずらかったけど、紛れも無く私達の事を言っている。














私は、恥ずかしくて、



「はなしてっ……みんなが見てるよ…。」



って言ったけど、直樹はずっと私をはなさなかった。







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