桜の季節



私は、その紙を見て、何度も何度も、読み返した。













何かの間違いだ、そう思ってる自分がいる。

あんな軽そうな人と席が近いなんてやだ…、見た目からして直樹は、軽そうな人だ。

雰囲気も、軽そうなオーラがでてる。



重い足取りで、自分の席へ向かう。

「なっ!俺、ここだったろ?」

「あー…うん。」

早く帰りたい…、まだ来たばかりなのにそんな事を思ってしまう。


「茜、元気なくね?」

出た!呼び捨て!さっそくかよ!心は、そう叫んでた。

「人見知り…するから。」

自分でもわかる。

自分、苦笑いしてるな…って、おもった。

「ふーん…。あっ、俺の事、直樹でいいから!」

「あー…うん。」



それから、話す事がなくて、沈黙。





タイミングよくなったチャイムと同時に、このクラスの担任らしき人が、入ってきた。

「おーい。みんな席に座れー。出席をとるぞー。」





みんなの出席をとり、いつのまにか、終わっていたホームルーム。

その日の授業も、なんとかこなせてた。













1日って本当、すぐ終わっちゃう。

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