桜の季節
「茜~~。こっち向けよ~~~。」





「い、や、だ!」





私は、今、浴槽で直樹に背を向けている所。






だって、直樹の方見ると、……見えちゃうんだもん。


恥ずかしいよ…。










「……茜のば~か…。」


直樹のさびしそうな声が聞こえる。










どうしよう…。
そんなつもりじゃ
ないのに…。











「ご、ごめん!そんなつもりじゃ……。」







はっ!と、我にかえる。



私、つい、後ろに向いちゃったよ……。






直樹は、私の顔を2秒ほど見つめ、そして、視線を落とす。









それに気付く私は、直樹に言った。



「ちょっ…、直樹、変態!」



「男は、みんな、変態だよ。」



にやにやしながら、近付く直樹。



「ちょっと…、な、直樹!」



私の頭は、混乱する。






「お前の体、ちょーほっそ。……茜かわい…。」







私を抱きしめ、キスをする。









直樹って、私を操るの上手いのかな?

本当、変態だよ。










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