桜の季節





朝になる。



「茜、今起きたのか?おはよ。」



そう言って、私の横で、ほほえむ直樹。






「ん。おはよ…。」


私は、そう言って、直樹に、おはようのキスをした。










口をはなすと、直樹が口を開いた。



「び、びっくりしたじゃねぇか……。お前は、朝っぱらから、欲求不満か?」



笑う直樹。



「違うもんっ!」


私は、直樹から目をそらした。



「うん。ってゆったら、襲おうかと思ったのに…。」



ぼそっと言った。



「ば、ばかっ!」


私は、そらした目を、また、直樹に戻して言った。



「お前、わかりやすくて、かわいいな。」


そう言いながら頭を、よしよしする。





私は何も言えなくなって、そのまま黙っていた。



「そんな顔、すんなよ……。」



「元々、こんな顔だもん…。」



「ちげぇよ!かわいすぎってゆってんの!昨日以上に暴れてもいいのか?こいつが。」



そう言いながら、直樹の自分のものを指差した。



顔が赤くなる。

「直樹のばかっ!」



そう言うと、直樹は笑った。

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